
住宅ローンを借りるとき、「元利均等返済」と「元金均等返済」のどちらにするか迷ったことはありませんか?
我が家は2021年に3,000万円を35年ローンで借り、当初は変動金利0.85%。
その後、2025年1月に地方銀行からSBI新生銀行へ借り換えました。
今回は、我が家の実際の住宅ローン条件を使って、もし「元金均等返済」を選んでいたらどうなっていたのかをシミュレーションしてみました。
さらに、2027年以降の金利が1.24%・2%・3%まで上昇した場合、2056年の完済までに支払う金額がどれくらい変わるのかも比較します。
「元金均等のほうが得なの?」
「元利均等は本当に損なの?」
そんな疑問を、我が家の実際の数字で見ていきます。
まずは「元利均等」と「元金均等」の違い
住宅ローンの返済方法には、大きく分けて「元利均等返済」と「元金均等返済」があります。

元利均等返済
毎月の返済額を基本的に一定にする返済方法です。
返済当初は利息の割合が大きく、時間が経つにつれて元金の割合が大きくなっていきます。
そのため、借入当初は元金がなかなか減りません。
元金均等返済
毎月返済する「元金」を一定にする方法です。
借入当初は利息が多いため、毎月の返済額は大きくなります。
しかし、元金を早く返していくため、残高が早く減り、その分だけ将来の利息も少なくなります。
我が家の住宅ローン条件
今回のシミュレーションでは、我が家の実際の条件をベースにしています。
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 借入額 | 3,000万円 |
| 借入開始 | 2021年8月 |
| 借入期間 | 35年 |
| 当初金利 | 変動0.85% |
| 2025年1月 | SBI新生銀行へ借り換え |
| 借り換え時期 | 2025年1月 |
| 借り換え費用 | 約91万円 |
| ボーナス返済 | なし |
| 完済予定 | 2056年7月 |
| 比較方法 | 元利均等・元金均等 |
なお、SBI新生銀行の住宅ローンは現在、元利均等返済のみの取り扱いです。また、変動金利では5年ルール・125%ルールを採用しておらず、適用金利が変更されると毎月の返済額も見直されます。
そのため、この記事の「元金均等」は、あくまで我が家の条件で比較するための仮想シミュレーションです。
2026年9月時点では、どれくらい差が出ている?
まずは、2021年8月の借入から2026年9月までを比較します。

元利均等の場合
2026年9月時点の残高は、
約2,606万円
となりました。
元金均等の場合
一方、元金均等で返済していた場合は、
約2,557万円
です。
つまり、
約49万円も元金均等のほうが残高が少ない
という結果になりました。
ただし、ここで注意したいのが「支払った金額」です。
| 2021年8月~2026年9月 | 元利均等 | 元金均等 |
|---|---|---|
| 返済額 | 約506.0万円 | 約554.2万円 |
| うち利息 | 約112.3万円 | 約111.3万円 |
| 返済した元金 | 約393.7万円 | 約442.9万円 |
| 2026年9月残高 | 約2,606.3万円 | 約2,557.1万円 |
| 借り換え費用 | 約91万円 | 約91万円 |
元金均等では、これまでに約48万円多く支払っています。
その代わり、元金を約49万円多く返しているため、残高も約49万円少なくなっています。
「元金均等のほうが利息が安い」は本当?
これは本当です。
ただし、我が家の条件では、その差は意外と小さなものでした。
2026年9月までの利息を比較すると、
- 元利均等:約112.3万円
- 元金均等:約111.3万円
その差は、約1万円です。
「元金均等なら利息が何十万円も安くなるのでは?」
と思っていたのですが、我が家のように途中で低金利の住宅ローンへ借り換えたケースでは、2026年9月までの差は約1万円でした。
一方で、元金の減り方には約49万円の差があります。
ここが、元金均等と元利均等の大きな違いです。
では、2056年の完済まで続けたら?
ここからが今回のシミュレーションの本題です。
2027年以降の金利がどうなるかは分からないため、3つのケースに分けました。
シミュレーション
- ケース①:2027年以降ずっと1.24%
- ケース②:2027年以降ずっと2.00%
- ケース③:2027年以降ずっと3.00%
※これは将来の金利予測ではなく、比較のために設定したシナリオです。
ケース① 2027年以降1.24%の場合
まずは比較的低いケース。
2027年以降の金利が1.24%でそのまま2056年まで続いたと仮定します。
| 元利均等 | 元金均等 | |
|---|---|---|
| 総返済額 | 約3,622.9万円 | 約3,583.4万円 |
| 利息総額 | 約622.9万円 | 約583.4万円 |
| 借り換え費用 | 約91万円 | 約91万円 |
| 最終的な総支出 | 約3,713.9万円 | 約3,674.4万円 |
このケースでは、
元金均等のほうが約39.5万円少ない
という結果になりました。
ケース② 2027年以降2%の場合
次に、金利が2%まで上昇した場合です。
| 元利均等 | 元金均等 | |
|---|---|---|
| 総返済額 | 約3,960.6万円 | 約3,869.3万円 |
| 利息総額 | 約960.6万円 | 約869.3万円 |
| 借り換え費用 | 約91万円 | 約91万円 |
| 最終的な総支出 | 約4,051.6万円 | 約3,960.3万円 |
この場合、
元金均等のほうが約91万円少ない
という結果になりました。
金利が上がるほど、早く元金を減らしていることによる差が大きくなります。
ケース③ 2027年以降3%の場合
さらに金利が3%まで上昇した場合です。
| 元利均等 | 元金均等 | |
|---|---|---|
| 総返済額 | 約4,436.9万円 | 約4,245.4万円 |
| 利息総額 | 約1,436.9万円 | 約1,245.4万円 |
| 借り換え費用 | 約91万円 | 約91万円 |
| 最終的な総支出 | 約4,527.9万円 | 約4,336.4万円 |
このケースでは、
元金均等のほうが約191万円少ない
という結果になりました。
金利が高くなるほど、「早く元金を減らしておくこと」の効果が大きくなります。
3つのケースをまとめると

| 2027年以降の想定金利 | 元利均等 | 元金均等 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1.24% | 約3,714万円 | 約3,674万円 | 約40万円 |
| 2.00% | 約4,052万円 | 約3,960万円 | 約91万円 |
| 3.00% | 約4,528万円 | 約4,336万円 | 約192万円 |
※総支出には借り換え費用約91万円を含めています。
金利が上がるほど、元利均等と元金均等の差が大きくなっていくことが分かります。
元金均等は「最初が大変」
元金均等の特徴は、借入当初の返済額が大きいことです。
我が家の条件では、元金均等にすると最初から毎月の返済額が元利均等より大きくなります。
つまり、
元金均等
→ 最初の返済負担が大きい
→ 元金が早く減る
→ 将来の利息が少なくなる
元利均等
→ 最初の返済負担を抑えやすい
→ 元金の減りは遅い
→ 金利上昇時には残高の大きさが影響する
という違いがあります。
我が家の場合、2025年の「借り換え」も大きかった
我が家の場合、元金均等と元利均等の違いだけでなく、2025年1月に住宅ローンを借り換えたことも大きなポイントです。
2021年に地方銀行で0.85%だった住宅ローンを、その後SBI新生銀行へ借り換えました。
借り換え時には約91万円の費用がかかっています。
それでも金利条件を比較した結果、借り換えを実行しました。
今回のシミュレーションを見ると、
「返済方法の違い」
だけでなく、
「どの金利で、どれだけ長く借りるか」
が住宅ローンの総支払額に大きく影響することが分かります。
ただし、今回の「2%・3%」は予測ではありません
ここは重要なので、改めて書いておきます。
今回、
- 1.24%
- 2%
- 3%
という3つのケースを計算しましたが、これは将来の金利を予測したものではありません。
「もし2027年以降、その金利が続いたら」という条件で比較しています。
実際の住宅ローン金利は、その時点の金融情勢や金融機関の商品内容などによって変わります。
また、SBI新生銀行では5年ルール・125%ルールが採用されていないため、変動金利が上昇すれば返済額も見直されます。
我が家のシミュレーションで分かったこと
今回、我が家の条件で計算してみて分かったのは、
「元金均等なら絶対に得」という単純な話ではない
ということです。
2026年9月時点では、元金均等のほうが約49万円多く元金を返済しています。
その一方で、それまでに支払った金額も約48万円多くなっています。
つまり、
多く返済した分だけ、残高が早く減っている
ということです。
そして、その効果が大きくなるのは、将来的に金利が上昇した場合です。
今回のシミュレーションでは、
1.24%なら約40万円
2%なら約91万円
3%なら約192万円
という差になりました。
まとめ
元金均等返済と元利均等返済。
どちらにも、それぞれ特徴があります。
我が家の3,000万円・35年ローンで比較すると、
2026年9月時点
- 元利均等:約2,606万円の残高
- 元金均等:約2,557万円の残高
- 差:約49万円
となりました。
一方で、元金均等のほうがそれまでの返済額も多くなっています。
そして2056年までの総支出をシミュレーションすると、
| 2027年以降の金利 | 元利均等 | 元金均等 |
|---|---|---|
| 1.24% | 約3,714万円 | 約3,674万円 |
| 2% | 約4,052万円 | 約3,960万円 |
| 3% | 約4,528万円 | 約4,336万円 |
という結果でした。
この数字から分かるのは、元金均等は早く元金を減らすことで、将来の金利上昇による利息負担を抑える効果があるということ。
一方で、その分だけ借入当初の返済負担は大きくなります。
我が家の場合は、実際には元利均等で住宅ローンを組み、その後2025年に借り換えました。
だからこそ、今回のシミュレーションをしてみて、
「返済方法」だけでなく、「借り換え」「金利上昇」「繰り上げ返済」まで含めて住宅ローンを考えることが大切なんだな
と改めて感じました。
住宅ローンは35年という長い期間の借り入れ。
借りたときの金利だけではなく、「その後、金利が上がったらどうなるか」までシミュレーションしておくことが重要だと思います。
※本記事の金額は、上記の条件をもとにしたシミュレーションです。実際の返済額は金融機関との契約条件、金利変更日、返済日、端数処理などによって異なります。






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